乳酸ーブドウ糖回路(Cori回路)やアンモニア産生と処理など、肝臓は運動には大変重要な臓器です。
加藤先生が肝臓病の運動指導という項目での記載がありましたが、少しまとめてみます。
1.運動が有効な肝臓病
肝臓疾患で運動療法が最も有効なのは「脂肪肝や肥満による肝機能障害」です。体力測定を行い、安全な範囲で長時間のゆっくりした運動強度(40%程度)が最も有効です。肥満や生活習慣病の指導は多く行っていますが、その中で肝機能障害も多数含まれます。
2.運動が危険な肝臓病
肝硬変で黄疸が強いとか、全身衰弱が進行している場合は運動が危険となります。アンモニアが運動で増えたり、血小板や白血球の機能を低下させるとDICや感染症を引き起こします。
3.筋肉トレーニングの有効性が期待される領域
肝炎が落ち着いたが長期療養で筋肉が落ちた。C型肝炎のインターフェロン治療でげっそりやせた。肝臓ガンの治療で体力低下した。などの場合は筋肉トレーニングが有効であると期待します。学生の授業のねたとして調べましたが、日本ではあまり取り組まれていません。
4.運動強度の設定
運動強度の設定が一番、重要です。1の肥満はカルボーネンの式の簡便法で十分です。2,3の病弱で運動強度のさじ加減が難しいグループでは呼気ガス分析や運動負荷試験で個別の処方が必要となります。乳酸閾値やアンモニア閾値の測定が重要ですが、どこでも出来る事ではありません。運動負荷を行うと心拍の変化、血圧の変化、不整脈などのチェックも出来るので安全性の確保としては必須です。
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