次の画像は、がん診療レジデントマニュアル(医学書院、編:国立がんセンター内科レジデント、判型 B6変 頁 424 発行 2007年3月 定価 3,990円 (本体3,800円+税5%) ISBN978-4-260-00310-0)という医師向けの本です。

この本のP.3に書いてある、がん告知とインフォームド・コンセントの予後告知についての次の記述が大変気にかかりました。
患者の希望としては大きく次の2つに分けられるであろう。
1 正確な予後を知ることで余生を計画的に有意義に過ごすことができる。
2 何らかの希望を失わずに現状を乗り越えていくことが何よりも重要で、正確な余命は知りたくない。
「予後」は、株式会社研究社のパソコン用電子辞書の医学英和辞典で調べると、次のとおりでした。
予後〈prognosis〉
予後《1) 病気の経過の予測 2) 病気からの生存と回復の予測》
予後不良の人〈risk〉
1 危険, リスク, 冒険; 危険性[度], 損傷[損害]のおそれ
・take risks 危険を冒す.
2 《手術などの》危険度が高い人, 予後不良の人
・a poor risk 《危険度が高くて》予後不良の人, プアリスク.
at risk 《患者などが感染などの》危険にさらされて.

私の希望は、がん診療レジデントマニュアルの「1正確な予後を知ることで余生を計画的に有意義に過ごすことができる。」です。しかし、主治医はそもそも正確な予後の判断は不可能なことであり、長く臨床経過を見ていく必要があるとおっしゃっています。
自分なりに予後を予測したいので、インターネットで調べると、希な尿膜管がんについては国内のサイトでは予後予測をはっきり書いたものは見当たりません。そこで、米国サイトをていねいに調べました。
この結果、2003年次の米国臨床腫瘍学会総会で発表された、メイヨー・クリニックの1951年―2001年の尿膜管がん患者を分析して導いた仮説論文の「病期(ステージ)は尿膜管がんからの生存の主要な臨床予測因子です:47症例の研究(Stage is the main clinical predictor factor of survival from urachal carcinoma: A study of 47 cases.)」(英語)を見つけました。
これを読んで私の病期(ステージ)に照らし合わせると、40代後半の私が50歳まで生きている自信はなくなりました。やっぱり、予後の告知はしない又は受けない方がいいかもしれません。
生きる目標を失い絶望感に打ちひしがれるのではなく、未来の何らかの可能性を信じ、限られた予後の時間を有意義に過ごしていかないといけないようです。
前記仮説を次のように仮訳しました。
尿膜管がんの病期(ステージ)は、生存期間の主要な臨床予測因子です。
47症例研究
サブカテゴリー:ほかの泌尿生殖器
がんのカテゴリー:泌尿生殖器がん:2003年次米国臨床腫瘍学会総会
摘要番号:1668
引用:Proc Am Soc Clin Oncol 22:2003 (abstr 1668)
著者:J. R. Molina, F. Quevedo, R. L. Richardson, H. Zincke, J. C. Cheville, P. A. Burch; Mayo Clinic, Rochester, MN
抄録
尿膜管がんは、英語の医学文献において記述されたものが300未満という症例の膀胱がんの希な(0.22%)形態です。
全くと言っていいほど、自然誌、症候、治療及び予後について知られていません。この報告は、最近の50年間(1951~2001年)にメイヨー・クリニックで見られた尿膜管がん患者47名についての私たちの経験及び臨床予測因子の調査結果を示します。
結果
患者は、33名の男性と13名の女性でした。症候の年齢の中央値は、57.5歳でした。腫瘍の大部分は悪性腺腫(85%)であり、4.2%は肉腫と残りは移行上皮がんであり、高い進行度(グレード)の混合した腫瘍形成でした。悪性腺腫において、80%はムチン(訳注:動物体の粘性物質、特に粘液中のムコたんぱく質)を産出する腫瘍でした。症候における主要な徴候は、血尿及び尿中粘液でした。CT撮影を伴う膀胱鏡検査又は超音波は、95%を超える症例において診断を行うことができました。尿膜管外の骨盤リンパ節切離の有無にかかわらない膀胱部分切除及び尿膜管切除は41症例(87%)で行われました。ほかの症例のために、膀胱全摘出術を行うか、又は(進行性疾患のため)何の外科的介入も行われませんでした。放射線療法は骨盤での再発又は全骨盤への影響のために行われ、転移性疾患のために化学療法が使われました。16名の患者(34%)は、今なお治療後数年間は生存しています。
すべての病期(ステージ)の全生存期間は、47.5か月です。次の尿膜管がんの病期分類(訳注:確立された症候の診断基準に基づいて病気の経過がどの期にあるか明確に分類すること。)の仮設は、治療後の予測生存のために設計されました。
病期(ステージ、ステージ情報)と生存期間
尿膜管に限定された病期(ステージ)1の腫瘍は10年以上の生存期間
膀胱に関与し筋層浸潤した病期(ステージ)2A及び膀胱周囲脂肪組織に拡大した病期(ステージ)2Bの腫瘍は7.5年の生存期間
骨盤リンパ節陽性転移を伴う病期(ステージ)3A及び病期(ステージ)3B並びに腹膜播種(訳注:腹膜に種を播くようにがんが転移すること。)の膀胱腫瘍は1~2年の生存期間
病期(ステージ)4の遠隔転移は1年未満の生存期間
症候と病期(ステージ)は尿膜管がんの結果の主要な予兆です。病期(ステージ)1から2Bまでは、外科手術(膀胱部分切除、尿膜管及び骨盤リンパ節試料採取の切除)治療が行われるべきです。進行した病期(ステージ)の尿膜管がんは、より良い治療手段が必要です。
出典:Stage is the main clinical predictor factor of survival from urachal carcinoma: A study of 47 cases. - ASCO
●全米屈指のメイヨー・クリニックの50年間の尿膜管がん患者がたったの47名ということは、1年に1名の患者を診たかどうかということです。
●47名のデータでは、生存期間の予測の標本母体としては少ないという感じがします。しかし、少ないデータから導き出された生存期間の仮説に代わる論文も見当たらないようなので、今後の自分の将来を考える上で参考になります。ただし、日本人と欧米人とでは、尿膜管がんの進行の程度が異なるかもしれないという希望的観測は依然として持っています。
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●携帯の話題
・イー・モバイル、留守番電話機能の拡充と災害用伝言板の提供を開始
見切り発車という感じで第4の携帯電話会社のイー・モバイルが2008年3月末に音声通話サービスを開始しました。月額基本料が無料なので予備携帯として契約したのですが、留守電がなくさびしいと思っていたところです。
【膀胱がんウェブカフェ(仮訳)】
病期(ステージ)及び進行度(グレード)(その2)
核の画像を含む臨床病期(ステージ)は、しばしば、特にあまり分化していないがん及びより深達度が高い浸潤のあるがんにおいては、腫瘍の浸潤範囲を過少評価しています。
↓(詳しくは)
http://idomov4.netfarm.ne.jp/~bh001111/4644072b/i/newpage71.htm
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