ある1日の当ブログにアクセスされる方が過去に何回当ブログにアクセスしたかを調べる(リピーター調査)と、初めてアクセスされる方が約半数でした。その後1回もアクセスされない方もいらっしゃいますし、繰り返しアクセスされる方もいらっしゃいます。
初めてアクセスされる方のために、尿膜管がんや尿膜管がんの英語について書いていること、また、調べた文献について書くに至った経緯を書きます。このブログに2回以上アクセスされている方にとっては、分かり切ったことの繰り返しとなることをお許しください。
私が2007年4月に診断を受けた尿膜管がんは、2007年12月27日のブログエントリー(記事)に書いたように日本では毎年約50名が新たに診断されると私が推計する膀胱がんの大変珍しい種類です。
尿膜管がんについて国内サイトを検索してもほとんど情報はありませんでした。このため、尿膜管がんの英語の「Urachal carcinoma」で海外サイトを検索し続けました。
ところが、2008年11月10日のブログエントリー(記事)に書いたフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の英語版に掲載されていた尿膜管がんの英語はUrachal cancerでした(出典:http://en.wikipedia.org/wiki/Urachal_cancer)。
そこで、これまで海外サイトの尿膜管がんを検索するときに使っていたUrachal carcinomaを2008年11月10日からUrachal cancerに変えて検索してみました。
以上が、このブログに何回か書いた尿膜管がんの英語の内容です。
尿膜管がんの英語のUrachal cancerで検索した結果、気になる情報を掲載するサイトとして、次の画像がロゴマークのインドのIndian Journal of Radiology and Imaging (放射線医学及び画像処理ジャーナル)(英語)を見つけました。


このサイトの泌尿生殖器2006年第16巻第4号883~883ページにBMパティル医科大学病院・研究センター放射線科のCase report: Ultrasound demonstration of urachal cyst cancer - a rare case(症例報告:希な症例―尿膜管嚢腫(訳注:(腺腫の管腔中に分泌液が蓄積して嚢状に拡張したもの)腫瘍の超音波診断法実例による説明)(英語)がありました。
数少ない情報なので、次のように仮訳しました。
症例報告:希な症例―尿膜管嚢腫(訳注:腺腫の管腔中に分泌液が蓄積して嚢状に拡張したもの)腫瘍の超音波診断法実例による説明
SI Korishetti1, AC Inamadar2, SB Patil2, GS Patil2
1 Dept of Radiology, B M Patil Medical College Hospital & Research Centre, Bangaramma Sajjan Campus, Bijapur, Karnataka, India
2 Dept of Radiology, STD, Urology and Pathology, B M Patil Medical College Hospital & Research Centre, Bangaramma Sajjan Campus, Bijapur, Karnataka, India
研究目的
尿膜管悪性腺腫は、膀胱の原発腺がんの20~39%より少しを占める極めて希なものです(2)。約75%は、男性に存在しています(5)。それらは4か月から80歳までの年齢の患者が報告されています(3)。これらの病変は進んだ病期(ステージ)に達するまで無症状であり、それらの予後(訳注:病気からの生存と回復の予測)は非尿膜管腺がんよりも悪いです(2)。
私たちは、6.5MHzの実時間セクター探査装置を使って、超音波によって示された尿膜管包嚢がんの症例を報告します。
病歴
31歳の若い男性は、腹部に痛みが3年間あり、2か月間の血尿及び灼熱感の症状がありました。腹部の検査は、恥骨の上方に位置する泡状の部分に硬化した塊(かい)を明らかにしました。
関連調査
恥骨上部の超音波(図1:膀胱頂部で固体の塊(かい)を伴う膀胱を示す恥骨上部での縦断走査)(図2:膀胱とへその間の中線横断走査)は皮下のへそに拡張している中線において5×4×4cmを測定している低エコー性の塊を示しました。尿膜管の固形型の塊の超音波検査法診断は、悪性腫瘍を疑いました。
膀胱鏡検査は膀胱頂部の6×5cmを測定している塊(かい)を明らかにし、生体組織検査が行われ、組織は組織病理学検査のために送られました。
その後、患者は一括膀胱部分切除術と両側の骨盤のリンパ節切開を受けました。
組織形態-薄白く光沢のある粘液様表面の5×4×4cmを測定している膀胱の塊(かい)との連続に菌のように発達している薄白く光沢のある粘液様の10×10×7cmを測定している膀胱の塊(かい)。様々なサイズの9つのリンパ節は、最大2×1cmを測定したものが受け取られました。膀胱の塊(かい)を顕微鏡で観察した結果は正常な尿路上皮の基礎をなす細胞の二つの様相の個体群によって浸潤性腫瘍であることを示しました。細胞の一つの様相-豊富な薄い細胞質を持つ染色性の普通でない多角形に偏心的に置かれた核。細胞は小葉のパターンで並べられます。細胞の別の様相―適度に好酸性の細胞質を伴う大きな核過染症の核によって卵形の丸い形状。細胞は小葉のようなパターンで、そしてまた広範性の組織に配置されます。周辺の脂肪組織に拡張している膀胱のすべての筋層への浸潤。(図3:原腫瘍細胞(×200)H&Eを伴う正常な尿路上皮)(図4:印環細胞(訳注:核が細胞質の大きな空胞により一側に圧縮された細胞で、特に胃の線癌にみられる。)(×400)H&E)膀胱の塊(かい)-上で述べられているように同様な組織を持っている腫瘍細胞は言及されました。閉鎖リンパ節-転移性沈積物を示しました。ムシカルミン(訳注:カルミン溶液と塩化アルミニウムよりなる染料(ムチン(訳注:ムチン(動物体の粘性物質)検出に用いる。))染料は腫瘍細胞におけるムチン(動物体の粘性物質)の陽性反応を示しました。
議論
尿膜管は膀胱頂部とへその間に位置している5~6cmの長さの胎児組織です。尿膜管がんは最初に1863年にヒュー及びジェイキンによって記述されました。尿膜管がんのほとんどはムチン(動物体の粘性物質)を生産(60%)又は悪性腺腫を生産(15%)している非ムチンのどちらかです。より一般的でない尿膜管がんは肉腫、移行上皮がん及び扁平上皮細胞がんを含みます。ときどき尿膜管結石及び嚢胞(訳注:固有の膜で中に流動体を含む嚢)と結び付いています(1)。がんは尿膜管のどの部位でも起こるかもしれないけれども、膀胱と膀胱頂部の腫瘍は中間的な場所よりも一般的です(2)。尿膜管がんの診断のための報告された基準は、以下のとおりです。
1.膀胱壁頂部の腫瘍位置
2.腫瘍と外部上皮の間の境界
3.遠方原発の除外(5)
私たちの症例は上で述べられているすべての三つの基準を満たしました。したがって、膀胱の尿膜管悪性腺腫の最終診断はされました。
参照
1.Curtis A, Sheldon, et al : Malignant urachal lesions, The journal of urology 1984; 131: p 1-7.
2.Gillenwater JY, et al: Adult and Paedatric urology, Newyork, Mosby, 1996: p 1391-1392.
3.Murphy WM: Urological pathology, Philadelphia, WB Saunders, 1997; p 40-43.
4.M C Gee J, Isacson PG, Wright NA: Oxford Textbook of pathology, Oxford university press, 1992; p 1516-1517.
5.Silverberg SG : Principles and practice of surgical pathology and cytopathology, Newyork, Churchill Livingstone, 1997; p 2198-2199.
連絡先住所
S I Korishetti
Department of Radiodiagnosis, Sri B M Patil Medical College Hospital Bijapur, Karnatak State
India
●放射線医学及び画像処理ジャーナルの前記の論文は、スペルミスがいくつかあり訳すのに苦労しました。また、尿膜管がんに関連する用語も、尿膜管嚢腫(訳注:腺腫の管腔中に分泌液が蓄積して嚢状に拡張したもの)腫瘍、尿膜管悪性腺腫、尿膜管腺がん、尿膜管包嚢がんと様々な表現がありましたが、この論文では同じ疾患(尿膜管がん)を意味しているようです。
●尿膜菅がんは、4か月から80歳までの年齢の患者が報告されているということについては、驚きました。御参考までに2008年10月14日のブログエントリー(記事)に書いた日本国内の膀胱がん患者の年齢階層別患者数(2001年)によると、0~4歳の膀胱がん患者が5名います。
●私の最初の診断時にも、超音波診断がありました。超音波診断による病変の確認だけで判断することはなく、CT、MRI検査さらには、経尿道的膀胱腫瘍切除術により採取したがん細胞の病理学検査により病名が確定しました。
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2008/06/24 Yahoo!カテゴリ登録 癌 >闘病記
【膀胱がんウェブカフェ(仮訳)】
レビュー:膀胱がんウェブカフェ
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