私は身体だけは丈夫な子供でした。
小学校も中学校も高校も一日も遅刻、欠席をしたことがありません。
春休み中に風疹にかかったくらいなものでしょうか。
病気とはほとんど縁遠い所にいました。
また、スポーツをあまりしなかったせいもありますが、打ち身、肉離れ、骨折といった外傷ともまったく無縁でした。
それが大人になってストレスが原因で2ヶ月入院し、その不自由さ、そして通常の生活から切り離された不安といったものを感じました。
入院中は暇を持て余し、ひどく落ち着かない日々を送っていたものです。
時折出る外出許可の日がどんなに待ち遠しかったことか。
退院の許可が出る日を、医師の判断に一喜一憂しながらどんなに待っていたことか。
そして退院したものの、今度は入院生活に身体が慣れてしまっていたため、普段の自分のペースに戻るのに苦労しました。
病院の中ではあまり歩くことがありません。
少しの距離を歩くのでも疲れるような状態から、少しずつ身体を慣らし、心身のリハビリをするような毎日でした。
仕事に戻ることができるようになるまでは、さらに2ヶ月くらいかかりました。
今でも医師からは適応障害と診断されていて通院中です。
あまりに丈夫な身体であっただけに、病気の辛さといったものを知らずに育ったと思います。
私の場合は、まだ軽く、そして回復の見込みのある病気だったのですが、それでも入院はしんどかった。
重度の病気と向き合いながら暮らしている方々にくらべれば大したことでもないのですが、それでもしんどかった。
私の経験をもってして、他の方の病気の辛さが分かるとは思っていません。
それぞれの病気、そしてそれぞれの方の環境や身体の具合によって、いろんな辛さや苦しさがあると思います。
それは、それぞれの方にしか分からないことです。
でも、それから病気の方々のブログを読む気持ちが少し身近なものとなったかもしれません。
辛さや苦しさがあり、でも、明るさや楽しさもある。
白鳥が水面をスイスイ泳いでいるようで、水面下では足をバタバタさせている。
そんな感じで、足をバタバタさせながらも生きる。
病気に限らず、人生とはそんなものかもしれませんね。
それぞれの人の苦しみも喜びも、他の人には心底は分からないものです。
でも、こうしてMELITでそれぞれの方の体験を書いていただいている中で、読者の方々がこれまでと違った視点から、いろんな病気を知っていただき、少しでも理解していただけるようになればなと思っています。
そして病気の壁を越えて、いろんな人の心がリンクして、相互理解を深めて行くことができればなと思っています。
人はひとりでは生きられません。
生きているのはそれだけでしんどいものです。
だから互いに助け合いながら、思いやり合いながら、よりよい生を送ることができればと思うのです。
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