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・加藤眞三
(消化器内科)
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2008年05月25日 MELITの目指す情報提供とは

昨日、5月の肝臓病教室を開いた。今回の教室のテーマは検査についてであった。

「γGTPの基準値が病院により違うのはなぜか?」という質問から、
「健康な人でも基準値から外れる人が5%はいること」、
「基準値内であっても病気の人はいること」、
「そもそも健康と病気の境を明確に区分することが困難なこと」などをお話したが、
どこまで理解していただけたことだろう。
しかし、このようなことを理解することは、
医療情報を自分に当てはめて解釈するときにとても大事なことだ。 

基準値の設定や解釈については、ここでも今後とり上げて生きたい。

教室には、初めてこられた方や常連の方が混在して参加されているが、
今回の教室にはわざわざ神戸からこられたというご婦人もいた。

肝臓病教室がマスコミなどで紹介されてより、
都内の他の病院に通院されている方なども時々出席されているが、
関西からこられた方は初めてだと思う。

それだけ情報に飢えている人がいるとということなのだろう。

B型肝炎の患者さんからは、
「C型肝炎に関しては、患者向けの本やパンフレット、雑誌の特集記事など情報が多いが、B型肝炎について知ろうとするとなかなかよい情報が見当たらない」という言葉をきいた。
肝炎ネットや厚労省のB型肝炎のHPでの紹介があることを話したが、それはすでに見ているという。

そこまで知識があれば、患者さんとしてはもう十分ではないかと私は思うが、それでも求める情報に出会えないのだろう。あるいは、記載が難しくて理解が難しいものがネット上にはあふれているのかもしれない。さらに、虎視眈々と健康食品を売りつけるためにぱっくりと口を広げているHPも多数存在する。

出版社はやはり本が売れて利益になるからこそ本を作るのであって、希少な疾患の本は商売にはなりにくい。マスコミにしても、多くの読者が求めている情報を優先することになれば、希少な疾患の情報を提供する機会は当然少なくなる。

インターネットの情報の特徴は、情報を提供することに余り経済的負担がかからないことにある。そして、情報を新しいものに改訂することも簡単だ。それに比べて、出版物にするには、ある一定量を印刷し、それを在庫管理しなければならないし、流通コストもかかる。

そのように考えると、稀な疾患こそインターネットは有力な情報提供の道具になるだろう。いわゆるロングテールに相当する情報だ。

私が、肝炎ネットや厚労省と同じ情報を提供することをこのサイトで繰り返す必要はない。それはそのような機関や企業に任せればよいのであって、そこに抜けている情報、そこで理解の難しい記事の解説などを情報提供すれば、補完する存在になるだろう。何しろインターネットでは一回のクリックですぐに別のサイトにもつながるのだから。

MELITは、所詮個人のグループレベルの小さな活動である。大企業や官公庁などとはりあって網羅的な情報を提供するだけの人的資源も経済的資源も時間的資源もない。しかし、インターネット上にまだ抜けている情報、足りない情報を補い、ロングテールの情報を大切にしたいとおもう。

掲示板には肝臓病患者さんの色々な悩みや質問がよせられるが、そのような書き込みこそ大切にして世の中で必要とされる情報を提供していきたい。

神戸から肝臓病教室にこられたご婦人は、
「教室にきてパワーをもらえた」といって下さった。

そのような言葉こそ、私たちにパワーを与えてくれる。

投稿者 katos : 2008年05月25日 08:19
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コメント

ガンファイターです。

 ロングテールを勝手に補足させていただくと、「インターネット上での現象は、生起頻度の低い要素の合計が全体に対して無視できない割合を占めるという法則」です。(出典:ロングテールとは 【long tail】 - 意味・解説 : IT用語辞典http://e-words.jp/w/E383ADE383B3E382B0E38386E383BCE383AB.html)

 私は、膀胱がんの中でも非常に珍しい尿膜管がんと2007年3月に診断されました。
 膀胱がんはありふれているのですが、膀胱がんについてインターネットで調べているうちに分かったことは、Quiet Cancer(クワイエットキャンサー)、つまり、沈黙のがん、話題にならないがんというくらいあまり情報がないことです。

 尿膜管がんについて国内のサイトから得られる情報はきわめて少ないことから、海外のサイトを調べていると、米国国立がん研究所が公認する患者運営サイトBladder Cancer WebCafe(http://blcwebcafe.org/以下「膀胱がんウェブカフェ」と訳します。)にたどり着きました。そして、このサイトの日本人でただ一人の会員にしてもらい、膀胱がんウェブカフェの仮訳を携帯サイトにして公開しています(パソコンからの閲覧もできます。)。
 ↓
http://idomov4.netfarm.ne.jp/~bh001111/index.cgi?site=4644072b

 加藤先生がロングテールという言葉を取り上げてくださるおかげで、肝臓病がメインのメリットで膀胱がんのブログを堂々と書くことができて良かったと思っています。
 ↓
 http://melit.jp/voices/fight/index.html

投稿者 ガンファイターさん : 2008年05月25日 19:11

ガンファイターさん。

補足をしていただいてありがとう。

日ごろ「専門用語をなるべく使わないように」といっているのにロングテールは確かにまだ特殊用語ですね。

商売では普通2・8の法則といって、2割の商品が8割の売り上げを占めるから、その2割をしっかりと品揃えしたほうがよいと考えられているのです。

たとえばコンビニの品揃えはそのよい例です。

ところが、インターネット上でのアマゾンの商売は、その残りの2割を対象に幅広く受注すれば、それが全国あるいは全世界から注文がきて、大きな売り上げにつながることがわかり、それをロングテールと呼ぶようになったのです。

これはインターネットならではの利点で、検索すれば需要の少ない情報もひっかかってくるので、ロングテールの部分の情報もそれなりに有効に利用されるのです。

ニノチカさんのモートン病がそのよい例です。

投稿者 加藤眞三さん : 2008年05月26日 00:02

普通2・8の法則といって、2割の商品が8割の売り上げを占めるから、その2割をしっかりと品揃えしたほうがよいと考えられているのです。

が残りの8割がないと2割の品物が売れないそこで2割の商品で利益を稼がないとしんどいと解釈しています

IDDMも紙媒体での情報ホンと少ないです
インターネットがあってよかった

投稿者 のんべーさん : 2008年05月26日 01:46

のんベーさん。

残りの8割がないと2割の品物がうれない そこで・・・・・というところは、健全な昔ながらの「なにわ商人」の戒めなのだと思います。

コンビニなどでは、在庫管理がしっかりとして、どんどん売れるものだけに絞るという商売になってきており、売れないものは置かないという商売になってきているのだと思います。

なにわともあれ、売り上げの2割の部分を切り捨てにしないロングテールを大切にする情報提供を目指したいものです。

投稿者 加藤眞三さん : 2008年05月27日 00:35



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