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薬による副作用として、皮膚症状についで多いのが肝機能障害です。肝機能障害はしばしば重篤となり肝不全から死に至る例もあり注意が必要です。わが国での薬剤性肝障害の原因薬剤として、発生件数では抗生剤と鎮痛薬が多い。
このような点から、肝障害のある患者さんでは鎮痛薬を使用する際には充分な注意が必要となります。
アセトアミノフェンは、市販されている薬剤の中で中毒性肝障害をおこす薬剤として知られる数少ない薬剤です。アセトアミノフェンの肝障害の特徴は、免疫反応の過剰によるアレルギー反応によるものではなく薬自体の肝毒性による中毒性であり、大量になると発生するという用量依存性があり、発生の個人差は比較的小さく、動物実験でも再現できる点にあります。
欧米では、自殺目的のためにアセトアミノフェンの大量服用がおこなわれ、急性肝不全から死に至る例もあります。(これはかなり苦しいのでおすすめしませんが)
アセトアミノフェンは、通常肝臓で代謝され、硫酸抱合とグルクロンサン抱合をうけて尿中に排泄されますが、それらの処理能力を超えるとチトクロームP450(CYP2E1,CYP1A2,CYP3A4)という薬物代謝酵素による分解が働きます。
その途中で毒性のある中間代謝産物N-アセチルーP-キノンイミン(NAPQI)を生じます。NAPQIは肝臓内でグルタチオン抱合され無毒化されるのですが、肝臓内にあるグルタチオンが枯渇してくると、NAPQIが細胞成分に攻撃し始め肝細胞が壊され始めます。
従って、アセトアミノフェンの肝障害は、大量に投与された時、長期間投与された時、P450が誘導を受けている(大量長期飲酒によりCYP2E1は誘導される)時などの状況下でおきやすいのです。
わが国で通常用いられている1日1500mgまでのアセトアミノフェンの投与量であれば、慢性肝炎や代償期肝硬変でもまず肝障害をおこすことはなく、比較的安全に用いることができます。
一方、肝硬変では凝固因子の減少や血小板の減少などより出血傾向があったり、門脈圧亢進による胃炎や胃潰瘍の合併も多く、一般の消炎鎮痛剤が使いにくいのです。そのため、肝硬変患者の鎮痛薬としてアセトアミノフェンは第一選択になると考えられますが、その際には過量にならないことと、頻回の採血検査により肝機能を注意深くモニタリングすることが必要です。
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