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2009年01月04日 2003年熊本県の元ハンセン病患者宿泊拒否事件

もう既に5年間が経過しているが、
この事件を覚えている人も多いに違いない。

しかし、その時の感想の多くは
何とひどいホテルがあるのだろうかというものではないだろうか。

私はこの時の報道に
「何かが変だぞ」と違和感を覚えていた。

差別を非難している人は
本当に非難をできるのだろうかと感じていたのである。
そして、そのことに触れるマスコミも殆どなかった。


是非一度その事例の詳細を読んで欲しい。
www.clb.mita.keio.ac.jp/law/komazemi/Ozemijirei2.doc

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私は、このホテルの対応はある意味で理解できるが、
非難されて当然であったとは思う。

しかし、私が違和感を感じたのは
この時の、熊本県の対応であり、
黒川温泉観光旅館協同組合の対応だ。


宿泊を断ったホテルに非難の応酬をする前に、
他の旅館なりホテルを手配するべきではなかったのか?

そもそも、なぜ熊本県はアイレディース宮殿黒川温泉ホテルに予約を決めたのか?
最初の予約時に元ハンセン病患者ということを告げなかったことは
県の対応として普通のことであろうか?

アイレディース宮殿黒川温泉ホテルは県にとっては外資のホテルであった。
しかも、協同組合にとっては組合に入っていないホテルだった。
そのために決め打ちして選んだのではないだろうか?

もし、県が本当に元ハンセン病患者のために
温泉に入って休養をとってもらいと考えていたならば
県はまず地元の黒川温泉の協同組合に相談し、
組合の相談の中から一つの旅館が選ばれるべきではなかったのか?

このような騒動の後にも
温泉組合の旅館が元患者の受け皿となったとは報じられていない。

そのような中で、
アイレディース宮殿黒川温泉ホテルだけが非難されるのは
片手落ちではないか?

私は、決してアイレディース宮殿黒川温泉ホテルの対応を
支持するものではない。

しかし、ある意味でアイレディース宮殿黒川温泉ホテルも犠牲者であり、
県や組合の対応が悪いために最大の犠牲者となったのは患者であった。
そして、県や組合は
アイレディース宮殿黒川温泉ホテルを一方的に非難をしていただけだ。

私がここで古い事件を掘り起こして書くのは、
今さらに
熊本県がどうの、組合がどうだということを言いたいのではない。

差別を非難している人自身が、
自分の内なる差別意識に気づかなければ
社会から差別はなくならない。
差別する心は人間のどこか深くにあり
それに気付き、それを退ける意志が
何よりも大切であることを言いたかったのだ。

投稿者 katos : 2009年01月04日 12:33
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コメント

差別は人間の本性にかかわる部分であり、完全になくすことは現時点では難しいのだろうと思います。しかし、ないほうがよいに越したことはないし、そのほうが断然住みやすいのは間違いがないでしょう。モチベーションをもつときには感情的であってもいいでしょうし、そちらのほうが熱意がこもるからよいのだと思いますが、行動自身は冷静に合理的におこなわなければ、逆に相手の生きざるを得ない条件を侵害し、恐怖のみを与えてしまうことがあるように思います。怖い存在として認識されることは。あまり感心できないし、相手にそうした義務をおわせるというのもいただけない。なんらかの大きなコミュニティならば政府なり、地方自治体、それに会社なども含めてもよろしいかとおもいますが、こうしたものには義務がある。しかし、個人や小さな集団に対しては、それが暴力的な差別でない限り、協力を仰ぐのが妥当だし、長期の視点でみると、そちらのほうが遥かに有益なのだろうと思います。ハンセン氏病の患者さんたちの宿泊に関しても事前に主催者側が入念な説明をおこなっておけばよかったことであり、そのなかでこうした人権活動にたいして貢献感をもってもらった上で参加していただく恰好で宿泊すればよかったのではないかと思います。

もし、十分な協議の上で宿泊が可能になったとしたら、旅館側も先駆となりえたのにと思うと残念で仕方のない事例ですね。

投稿者 tangenさん : 2009年01月05日 09:05

tangenさん。
私もそう思います。
熊本県は一つの企業を決めうちで、しかもそれを義務であるかのように課したところが問題だと思います。

客商売であるので、断りたいという判断することは、理解するに苦しくありません。熊本県は組合に協力を求め、組合は組合で引き受け持ち回りの当番制にするなど他の方法はあったはずです。

その後このホテルは黒川温泉から撤退しました。それが熊本県の狙いだったのでしょうか?

何か釈然としない事例でした。


もっとも、この時間をきっかけに社会が差別について意識することになればそれなりの意味はあるのですが、とりあげられ方が余りにも浅く表層的でした。

投稿者 加藤眞三さん : 2009年01月05日 11:16

これは行政側の「行政権の乱用」。

まず、ハンセン病への誤認識の発生原因を忘れてはならない。
過去の経緯を一般国民・県民等に十分、きめ細やかに啓発せず、
ただ、現状で形だけの擁護姿勢を取る行政側に最大の落ち度があると感じる。

そして、現状で何等かの問題が生じれば、一民間企業にその責任を転嫁する。
また、組合もそれを承知しているが、上記に述べた「行政権の乱用」を恐れている。

このケースは人間の根底の「差別意識」云々の問題以前の、国家・地方自治の体制の問題である。

投稿者 闇世界さん : 2009年01月08日 16:36

闇世界さん

行政の問題であることは異論はありませんが、この時にマスコミは殆ど同じ視点でしか報道していませんでした。

不思議なくらい同じことばかりが報道される。そのような日本のマスコミの報道も問題だと思います。

今でこそ、このようなブログで他の人にも読んでもらえる意見を表明することができるのです。そのような意見が色々な場所からあがることが日本の真の改革につながるのではないかと思うのですが、夢の見すぎでしょうか?

投稿者 加藤眞三さん : 2009年01月08日 21:16

夢に見すぎは、無いと感じます。
ただ、私の言いたかったのは、「差別意識」をなくす事には賛成ですが、
「意識の改変」には、正しい情報も必要だという事です。

そこで、上記に書かれている「マスコミ」の報道の在り方ですが、
仮にマスコミが真意にせまる報道をしたいと感じても、
ある意味、己の身の危険を感じてまで、それが可能か?と言う視点を、受ける側も持つ必要があると感じます。

では、「正しい報道」がどうすれば、成されるか?
それは、ほぼ不可能に近い事と思います。

受け手が報道・情報の選択眼を養う事が、現状では可能な事柄でしょう。

投稿者 闇世界さん : 2009年01月08日 23:29

闇世界さん

結局は、情報リテラシーを身につけることという、このHPの本来の目的につながるのですね。

そのような活動を地道にしていかなければいけませんね。

投稿者 加藤眞三さん : 2009年01月08日 23:43



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