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縫合用接着剤として『フィブリン糊』を使用していた医療機関が約550カ所に上がることが田辺三菱製薬の調査で判ったとされる。カルテ等が残っている血液製剤フィブリノゲンを使用された患者約8000人弱のうち約4割が『糊』の使用者だったことも厚生労働省研究班の調べで判明した。『糊』はフィブリノゲンに他の薬品を混ぜて使うが、当時、その使用法が薬事法では未承認であり、調査も大幅に遅れていた。
旧ミドリ十字は、1989年の時点で、19人の感染者を把握しながら「糊による感染者はゼロ」とする虚偽の報告を旧厚生省にしていたとされる。旧ミドリ十字を引き継いだ旧ウェルファイド社は2001年段階で『糊』の使用者を79,000人と推定していたが、調査の進捗状況ははかばかしくなかった。
今回公表される医療機関名も『糊』を使用した全てを網羅しているとは限らないとされている。
『フィブリン糊』のうち感染の恐れがあるのは、旧ミドリ十字が製造販売したフィブリノゲンを用いたもので、主に1981年-1987年頃まで使用されたものであるとされている。
この『糊』を使用されたのは、必ずしも大手術時の止血や縫合時という訳ではなく、心臓手術、火傷、骨折、鼻血の治療等、幅広く使用されていたと報告されている。
この問題に関して言えば、何時まで待っても、完全な調査は終わらないのではないか。
先ず使用されたのが、厚労相の承認を得ていない製品であり、いわゆる“適応外使用”である。その意味では使用する側も保険請求が出来ない製品だということで、若干後ろめたさを感じながら使用されていたはずである。いわゆる“院内特殊製剤”で、医師の依頼により薬剤部で無菌的に調製していたはずである。従って、意外と表に出ない使い方がされていたのではないかと思うのだが、その意味では全ての記録が残っているということではないような気がするのである。
従って1981年-1987年の約6年間に何らかの形で観血的治療(所謂血を見る治療)を受けた記憶のある人は、受診した病院に調査を依頼することが必要ではないだろうか。更に少しでも疑念があれば、検査を受けて結果を確認することが必要ではないか。検査の結果感染していないことが確認されれば、その時点で過去を引き摺ることをやめることが出来るということである。
何時までも不安を抱えていても仕方がない。
1)読売新聞,第47453号,2008.4.11.
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